小骨通信 2002/09
 Subject: 小骨通信 森沢典子さんパレスチナ話
    Date: Tue, 10 Sep 2002 10:49:30 +0900

骨太です。森沢典子さんというパレスチナに行かれた方の貴重なお話会
が14,15日に金沢であります。私は14日のに行く予定です。すごい感じ
のいい人だそうです。皆さんもいかがですか?

☆★☆☆ 9・11から1年 ☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆

 ◇◇◇ 帰国報告会、決定!! ◇◇◇
「森沢典子さんからパレスチナのお話を聞く」
 〜いま、彼の地で何が起こっているのか〜

☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆


 元幼稚園教諭で塾講師の森沢典子さんは、「本当のこ
とが知りたい。なかなか届かない情報を指をくわえて待
っているのはもうやめたっ」、とイスラエルーパレスチ
ナの緊張が高まっていた今年3月5日〜23日、単身で
現地へ飛び込んでゆきました。

 専門家ではない森沢さんの普通の感覚で書かれた生々
しい現地報告は、ネット上を駆け巡り、多くの人々に
衝撃をあたえました。その後、日本国内各地で報告会が
開催され、著書「パレスチナが見たい」も緊急出版され
ました。そこからは自爆テロや紛争のことばかりが伝え
られるパレスチナで出会った、誇り高くユーモアを忘れ
ない人々の存在感や体温が確かに伝わってきます。

 森沢さんはこの7月から8月にかけて再び現地入りさ
れ、先日帰国されたばかり。たくさんの映像も織り交ぜ
ながら、ニュースからだけでは見えてこない、現地の人
々の生活や想いに触れることができるでしょう。
 ぜひぜひ、この貴重な機会をお見逃しなく!
 多くの方々のご来場をお待ちしています。


日時: 9月14日(土) 7:00PM〜9:00PM
会場: タテマチ[ti:]'s Hall (定員80名)
         金沢市竪町94番地1
     TEL 076-232-2244 
会費: 一般 ¥1000  学生 ¥500
主催: Give peace a chance in 金沢
協力: シネモンド

連絡先:t_kasagi@d3.dion.ne.jp   携帯:090-1319-4061(笠木)
    kohara3@sr.incl.ne.jp  TEL/FAX:076-240-0413(小原)


報告者: 森沢 典子 さん
   <プロフィール>
    青山学院女子短期大学卒業後、都内の幼稚園で7年勤め   
    南フランスにあるフレネ学校で教育実習(半年)、     
    その後インドに渡る(3ヵ月子どもの本の世界大会に    
    参加するため)埼玉県にあるけやの森学園幼稚舎で2年勤め、
    昨年から自宅で近所の子ども達を集め小さな塾を営む。   
    本年7月「パレスチナが見たい」(TBSブリタニカ)上梓。 
    
    森沢典子ウェブサイト http://www2.odn.ne.jp/midi/



♪♪♪♪シネモンド映画情報♪♪♪♪♪♪

 ★「プロミス」9月21日(土)〜9月27日(金)
 ★「ノー・マンズ・ランド」10月12日(土)〜10月25日(金)
 
 作品の紹介、上映時間は 
 シネモンドhttp://www.cine-monde.com をご参照ください!

<<この2作品にイエローリボン割引(200円割引)が実現!
イエローリボンをつけていくと、割引料金で観られます!>>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



こどもに語るパレスチナ

日時・9月15日(日)午後1時〜3時
場所・青竜第一幼稚園 本堂(金沢市額新町)
お話・森沢典子さん(「パレスチナが見たい」著者)

対象・小学校高学年〜高校生とその家族
   大人だけの参加も大歓迎

          ●
もと幼稚園教諭、今は小さな塾をいとなむ森沢さんが、
飛び込んで出会ったパレスチナの人々。
戦車に囲まれた暮しのなかで、
何を食べ、飲み、話し、感じているのでしょう。
たくさんの映像と森沢さんの交流体験のお話をとおして
「暴力の連鎖」を私たちはどう受け止めるか、どう伝えるか、
暴力の中での希望と可能性をこどもたちと一緒に考えます。
          ●

パレスチナ産オリーブオイルをつかったおやつ付き/700円 
要申込・076−246−0617  
コミュニティトレード al(アル)  
森沢さんHP http://www2.odn.ne.jp/midi/ 

・・場所のご案内・・

高尾ミスタードーナツの通りを 金沢方面から来て
島田小児科の交差点で右折→
「額新町」の信号で 左折→
お風呂屋さんの角を左折 →
突き当たりの右後方が、幼稚園です。

 Subject: 小骨通信 大人の「常識」
    Date: Wed, 11 Sep 2002 23:17:37 +0900

骨太です。前々回の通信で、この夏に行ったキャンプの出来事を書きま
した。それに対して子どもたちへのエールいくつかいただきましてあり
がとうございます。

その合宿の「しゃべり場」で、大人たちと堂々議論した高校生(男)が、
学校に出した作文を見せてもらったので、ここで紹介したいと思います。
具体的に合宿のことには触れてないですが、それを通じて感じたことを
書いたと言っていました。

----ここから----

「考え方の違いについて」

 この夏、様々な出来事があり、その度に自分と他人の考え方の違い、
全てに対しての価値観の違いを心で感じました。
 大人にも子供にも様々な性格の人がいて、大人十人、子供十人で話し
合いをしても絶対答えは見つからないと思います。
 大人と子供の大きな違いは、大人には「常識」というものが大きく影
響されているし、「それは違う」と決めつける事が多いと思います。例
として子供が夜に一人暮らしの友人の家に遊びに行くだけで何も悪いこ
とをしているわけじゃないのに、夜に子供が出歩くのは常識外れだ!と
怒るのはどうなのか。子供からすればいちいちとやかく言われたくない
事だと思う。
 しかし大人(親)からすれば夜中に外へ出て歩いて移動中に交通事故
に合わないか、非行に走らないか、等の事をあくまで心配しての事だと
思う。
 中には心配しない親もいるだろうし、不良の子供もいるけど、何より
僕は子供の親に対して求める「信用」と親が子に対して持つ「心配」の
二つがとても重要なカギとなっていると思う。両方ともとても大切なも
のだし、とても存在して幸せなものであることは間違いないだろう。
 「常識」というのも所詮は世間の中での多数決で決まった多者の考え
なだけで、常識という言葉を捨てれば今まで常識と呼ばれてきた物事も、
違和感を感じることが必ずあるだろう。
 大人からすればくだらない事も、子供たちにとってはものすごく価値
のある事だってあるし、僕は、これから子供に対して怒ったりするのも、
頭の中から「心配」は大事に、「信用」も大事に、でも「常識」だけは
捨てて叱ってほしいと大人の人達に伝えたいです。

 この作文、目を通す先生は一人か二人だと思うけれど、僕は出来る限
り多くの先生や大人達に見てほしいと思います。

 今まで書いたこの作文での考え方はあくまで世界で僕一人だけの直接
言ってくれれば話をしたいと思っています。最近、やたらと色んな人の
考え方等を知りたいし、参考にしたいと思う事がふえました。
 これは自分が成長したからなのか、自分では何とも言えないけれど、
そう自分で思うようになったことが自分で成長したんだと思っています。
 今年の夏休みは僕の中で一番ためになった夏休みでした。

----ここまで----

彼は中高生参加者からの人望が大変厚く、内向的な子も笑わせられる特
技を持ったムードメーカーです。その彼も、そしてこの合宿を仕切った
リーダーも、中学のときは共に不登校でした。二人とも今は定時制の高
校に通っています。

「学校へ行かなければならない」という常識を破った彼らが、とてもオ
トナに思えます。すごく優しいし、ほんと頼もしいですわ。


 Subject: 小骨通信 森沢典子さんパレスチナ話の感想
    Date: Thu, 19 Sep 2002 11:44:51 +0900

前の通信でお伝えした森沢典子さんのパレスチナ話、聞いてきました。
彼女は元幼稚園の先生で、私とそう歳の違わない、とってもかわいい方
でした。平和のための活動家じゃなくって、近所のきれいなお姉さんと
いった雰囲気でした。そんな人が、たった一人でパレスチナに行ったん
です。ほんとは何が起こってるのか、なぜ紛争が収まる気配がないのか、
日本にいて入ってくる情報では、理解ができない。ならば行ってみてこ
ようって。

たくさんの写真を見せてもらいながら、人として信じられないことが、
毎日のように起こっていることを知りました。いたるところに検問所が
あり、自由に行き来ができないため、自分の畑の収穫すらできない。検
問所で許可を得て通行した男の子が背後から撃たれる。救急車や病院、
学校までも爆撃を受ける。生きたまま戦車で轢かれる。

私も何で自爆テロってできるのかな、するのかなって思ってましたけど、
こう毎日のように虫けらの如く家族が殺され、近所の人が殺され、自分
もそのうち同じように何の理由もなく殺されていくんだったら、一矢報
いてやろうと思うのも理解できました。それだけ無茶苦茶な状況のよう
です。

日本ではこの自爆テロがクローズアップされていて、これが「インティ
ファーダ(民衆蜂起)」と伝えられています。森沢さんの見たインティ
ファーダは、家を壊されても翌日には花を植える(家を直すときには許
可が必要で許可に二百万円かかるから実質不可能)。銃撃を受けた学校
で、翌日には弾の埋まったままノートを使って授業をする。家族が殺さ
れても、牢獄に入れられても、冗談を飛ばし笑いを忘れない。食料不足
でも旅人が訪れたならごちそうでもてなす。人としての心を失わないこ
と、武力に屈せずこの土地から動かず、子どもたちへの教育を続けるこ
と、これが彼女の見たインティファーダだそうです。

パレスチナの人たちは言います。
「もっとも深刻な状況に追いやられているのは市民の生活そのもの、子
どもの命、そして私たちの未来です。
 けれども本当に残念なことは、もっとも残念なことは、世界の国々が、
特にアラブ諸国がただこの状況を見ているだけであるということです。
見て見ぬふりをしているのかもしれません。
 無反応であるということは、無関心であるということは、無視され続
けるということは、軍事攻撃を受けるということと同じように私たちを
苦しめ続けます」
(「パレスチナが見たい」森沢典子著 TBSブリタニカ より)

私は、彼らに手を差し伸べるどころか、関心を持つどころか、家の前を
通りかかった外国人にお茶を入れてあげるどころか、むしろもっと「人
類みな兄弟」とは反対の感情すら抱いているかもしれません。世界を平
和にしたいなら、まずわが心の内ということがはっきりわかったのでし
た。素晴らしい話をありがとうございました。



■ back