Subject: 小骨通信 子供から世界のリーダーたちへ
Date: Fri, 04 Oct 2002 22:33:30 +0900
ひと月ほど前に行われたヨハネスブルグ地球サミットで、子どもたちか
ら大人たちへのスピーチがありました。その文が贈られてきましたので、
ここで紹介したいです。「大人が子どもを教育する」だなんてあまりに
滑稽なことに思えます。このおかしな世界を変えれるのは子どもたちし
かいないかもしれません。
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子供から、世界のリーダーたちへのスピーチ
南アフリカ共和国ヨハネスブルグにおける、永続可能な開発についての地球サミット
にて
2002年9月2日
こんにちは!
私の名前はリャオ・ミングです、中国からきました。僕たちは3つの異なる国からき
た3人の子供であり、子供の視点から環境に対する懸念についてあなたたちにお話し
ます。
こちらは、カナダからきたジャスティン・フリーゼン、そしてエクアドルからきたア
ナリス・ベネゲーラです。
私たちは三ヶ月前にカナダのビクトリア州で開かれた、国連環境プログラムの国際子
供会議からの代表です。80ケ国以上の国から400人を越える子供たちが会議に出席し
ました。僕たちはたくさん話すべき事がありました。しかし、各国の代表者である子
供たちがみな一番関心を持っていたことについて、ほとんどの国のリーダーは耳を貸
しませんでした。
あなたが10年前にリオで会議を開いたとき、私たちはただの赤ん坊でした。私たちが
これから話すことは基本的にそのとき聞いたのと同じものであり、何度も話されたこ
とです。なぜなら子供たちは大地や環境に近い存在であり、地球上でこういった問題
に、より苦しむ存在だからです。子供たちは失望しています。なぜならあまりにも多
くの大人たちがお金と冨にばかり興味を持ち、私たち子供の将来に影響する重要な問
題に目を背けているからです。
あなたの子供、姪、甥のため、あるいはお孫さんのことを考えて、どのような世界を
彼らに残してくれるのですか?彼らはあなたたち大人が過ごせた地球と同じものを、
あるいはより良くなった地球で過ごすことが出来ないのではないですか?
私たちの声に耳を閉ざさないでください。今日私たちはここに集まりました。なぜな
らあなた方に分かって欲しいのです。皆が話していることを聞いてください。小さな
諍いは脇に置いておいてください。私たちすべてが幸せに生きることができる選択を
行なってください。
国際子供会議の終わりに、僕たちの代表者はたくさんの努力目標を考えました。これ
が世界中の子供たちが願っていることです。
◎世界中の政府は以下のことをすべきだと思います。
・開発途上国の全ての人々が清潔な飲料水の確保を保障されること!
・京都議定書にサインし、行動をおこすこと!−私たちは、雪が真夏に降るかどうか
を心配しなければならないことにウンザリしてます。
・一家族あたりの自家用車を制限すること!
・すべての子供たちに無料の初期健康措置を提供すること!
・植林をせずに、木を切ることをやめること!
・何回も何回も行われる会議に無駄なお金を費やすより、世界中の貧しい人たちや子
供たちのためにお金を使うこと!
◎世界の人々は以下のことをすべきだと思います。
・徒歩、自転車、自家用車の共有といった交通手段を行うこと!
・出来る限り無駄な消費を減らし、買ったものは何度も使い、使えなくなったらリサ
イクルすること!
僕たちは多くの政府が、あまりにも単に環境や市民のことを考えない人たちにお金で
言いくるめられていることにがっかりします。僕たちは別の惑星を買うことなどでき
ず、僕たちも未来の子供たちもこの地球で生きていかなければならないことを思い出
してください。僕たちは人が悪い事をしたら刑務所に入れられることを知っています
が、なぜ環境を破戒し、僕たちを傷つける国や人々は罰せられないのですか?
みなさん鏡に向かって胸を張って言えますか?
「私が頑張ったことにより、子供たちには清潔な水が与えられ、貧困に喘ぐことな
く、汚染された場所に住むこともない未来がある!」と?
僕たちは多くを尋ねません。あなた方はこのサミットは行動する為のモノであると言
いました。僕たちには、大人たちが「よく出来ました」や「いいスピーチだったね」
といった拍手やコメントをくれることよりも、大人たちが「本気で取り組む事」が必
要なのです!大人たちの責任を問う事よりも、大人たちが「本気で取り組む事」が必
要なのです!
大人たちの単なる動機付けよりも、「本気で取り組む事」が必要なのです!
私たちに今まであったものは「敵か味方か」でした。これを「僕たちだけじゃなく今
まで敵だった人も一緒にやっていきましょう」に変えていくことです。
大人と子供が一緒に、裕福な人も貧しい人も一緒に、裕福な国も貧しい国も一緒に取
り組んでいきましょう!
僕たちがこの場にいられて、たいせつな世界中の子供たちの声を大人たちに伝える機
会を持てたことに感謝します。
新たな挑戦をあきらめないでください、そして忘れないでください。
最後に、あなた方世界中のリーダーみんなが、この試みについて成し遂げるように、
僕たちは要求します。
(訳:串光倫典)
以下原文
CHILDREN'S SPEECH TO WORLD LEADERS
AT THE WORLD SUMMIT ON SUSTAINABLE DEVELOPMENT, JOHANNESBURG,
SOUTH AFRICA,
2 SEPTEMBER 2002
Hi
My Name is Mingyu Liao from China and we are 3 children from 3
different continents to talk to you about children's concerns
for the environment.
I would now like to introduce you to Justin Friesen from Canada
and Analiz Vergara from Ecuador.
We are representatives from the International Children's
Conference of the United Nations Environment Programme that took
place in Victoria, BC, Canada just over 3 months ago. More than
400 children from over 80 countries attended the conference. WE
all had PLENTY to say, but the number one thing that all
delegates were concerned about is that most leaders don't listen.
We were just babies when you met 10 years ago in Rio. What we
are about to say is basically the same thing you heard then, and
many times since. This is because children are close to the
ground and to the environment and suffer more from problems in
the world. The children of the world are disappointed, because
too many adults are too interested in money and wealth to take
notice of serious problems that affect our future.
Think about your children, nieces or nephews and maybe even
grandchildren - what kind of world do YOU want for them? Should
they not have the same or even better opportunities that you
had?
Our voices should not go unheard. Today we are gathered here
because we want you to listen - to listen to everybody. We need
you to put aside your differences. Make those choices that will
allow ALL of us to live happily.
At the end of the International Children's Conference, all
delegates came up with many challenges. Here's what the children
of the world are saying:
Governments of the world must:
・Ensure that all people from developing countries have free
access to clean drinking water
・Sign and act on the Kyoto Protocol - we are tired of wondering
whether it will snow in the middle of summer!
・Limit the number of cars per family
・Provide free primary health care for all children
・Stop cutting down trees without replacing them
・Spent more money in helping the poor people and children
around the world, rather than on attending too many meetings
People of the world must:
・Make use of alternative transportation such as walking, biking,
and car-pooling
・Reduce, reuse, recycle and compost as much as possible
We are worried that many governments are easily bought off by
those who care very little for the environment and people.
Remember, we cannot buy another planet, and our lives and those
of future generations depend on this. We know that when people
commit crimes, they are sent to jail. Why is it so difficult to
punish countries and people who damage the environment and harm
us?
Can you look in the mirror and say, 'Children will have a future,
will have access to clean water, will not live in poverty, will
not live in polluted areas - because of actions I have taken'?.
We are not asking too much! You said this Summit is about taking
action!
We need more than your applause and comments of 'well done' or
'good speech'.
We need ACTION. We need more than just your commitment - we need
ACTION.
We need more than just your motivation - we need ACTION. What we
now have is 'us versus them'. This needs to become 'us AND them'
- young people and adults, rich and poor people, and rich and
poor countries.
Thanks for having us here and for recognizing the importance of
listening to the voices of children.
Don't walk off and forget about the challenges. We finally
challenge you, the leaders of the world to accomplish them.