ユース・ワークキャンプ in フィリピン - その2 -


 成田を飛び立ち、飛行機に揺られること5時間半、その間特に変わったことなし。私の隣にいるフクは、地上にいるがごとく機内食を食べ、映画を観たり、うたた寝したり。エージは準備で徹夜明けの睡眠不足解消にいそしみ、私はビール片手に出発前に読めなかったフィリピンの不思議解説本みたいなのを読む。ガイドブックも持ってきたけど、長いところで8kmほどしかないオランゴ島のことなんか一行も書いてやしない。

それはともかく、私にとって初フィリピン。本を読む限りでは、この国は都市では犯罪等多いが、田舎では治安はよく、80%以上がカトリックで、音楽好きでギャンブル好き。貧富の差が極端で、学歴社会、偽ブランドも横行(卒業証書の偽物まで売っているという)。公用語は英語だが、人々が普通話すのはフィリピン語。日本はアジアの中で敗戦後驚異的な経済発展を遂げたことで尊敬されていて、また多くのフィリピン人が日本に出稼ぎに来ており、彼らの送金がフィリピン経済を裏で支えている・・・

 そんなこんなのうちに、セブ空港に到着。飛行機のドアを出た瞬間子どもたちがどよめく。「うおお暑いぜ!」「コート脱げば?」(雪国から来たからね)

 入国審査にて15歳未満はビザが必要なので別室に連れて行かれ、子どもたちちょっとビビる。けれど入管職員とは思えないテキトーな対応と気さくな振る舞いで、子どもたちは再び笑顔を取り戻すのでありました。

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 入国審査で引っかかる15歳未満の面々。(いや、悪いことは一つもしてない)

 もう我々のしか残っていない荷物をピックアップすると、広島県より一足先に到着していた妊婦レーコさん(もちろん♀)と合流。そしてフィリピンスタッフのエディル(♀)、韓国スタッフのヨンハン(♂)も出迎えてくれ、そこで初の対面とあいなりました。

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 セブ空港にて両替。どっちも同じとか言っときながら、向かって左側の方がレートがよかったぞ!

 オランゴ島はすぐ隣の島なんだけど、連絡船はすでに営業終了。しかしチャーターしてくれた舟があるということで、車を降りてからエディルについててくてく歩いていく。どうやら海のようなんだけど、何とそのままザブザブと入っていくではないかい。ちょっと待ってくれ、我々はまだ街のスタイル。そうは言っても急ぎズボンのすそをめくって、サンダルに履き替えて、頭に懐中電灯くっつけて追っかけるしかなく。舟はどこにあるんだ?ズボンはモモまで濡れて重い。挨拶代わりのこの洗礼に、フツウの女の子だったらブーブー言うだろうよお、と思ったけど、ユーミもマリもキャアキャア言いながら舟に乗り込むのでありました。たくましい・・・

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 水はぬるくてきれい。でも大荷物持ってこけたくない!

 エンジンとシートの屋根が付いただけの舟で、真っ暗な中20分ほど進むと、ついに目的の地オランゴ島に到着。そこからトライシクルというバイクのサイドカーの代わりに鉄籠がついたみたいな乗り物と、ワゴン車に分乗して、進めるところまで行き、そこから真っ暗闇の中を黙々と歩くんだけど、ここはいったいどこだい?エディルは月明かりすらない中をどんどん歩いてくけど、私らにはとてもできない芸当。懐中電灯で足元照らしながら、そろそろと5分ほど歩いたかしら。薄暗いランプの灯った小屋が現れ、そこには沢山の新しい仲間たち、フィリピンの子どもとスタッフ、先に到着していた韓国の参加者が待っていたのでありました。ついに到着!一日がかりの長旅お疲れさま。そして待ちに待った夕食!機内食以来何も口にせず、行軍してきた我々にとって、米と揚げた魚は何よりのご馳走。ああ、アジアだねえ。テイストは超わたくし好み。

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 ご飯より先にデザートが出たのよね。マンゴーうますぎ。

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 これが最初の晩御飯だ!!

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 食後の腕相撲大会。韓国代表テヨンVS日本代表タカ

 そしてミーティング。韓国チーム寝てる・・・




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